ノダル・クマリタシビリ



ノダル・クマリタシビリ(Nodar Kumaritashvili 1988年11月25日生)
 [グルジア・リュージュ選手]


 グルジア中部のボルジョミで生まれた。2008-09シーズンのリュージュ・ワールドカップではシーズン55位となった。2010年1月に行われたワールドカップチェザーナ・パリオル大会では出場32人中28位となった。父親はグルジア・リュージュ協会の会長を務めている。

 2010年のバンクーバーオリンピックで自身初のオリンピック出場権を獲得したが、オリンピック開幕目前の2月12日の練習中、最終16コーナー出口付近でそりのコントロールを失い、コースから放り出されて鉄柱に激突した。

 事故の瞬間彼のそりはおよそ143.3kmほどのスピードが出ていた。事故後ただちに応急措置が行われ、心肺蘇生法も1分以内に行われた。ヘリコプターでウィスラーの病院に運ばれたがそこで彼の死が発表された。

 この事故を受けてグルジア選手団は開会式の欠場や大会自体の参加をとりやめるか検討したが、グルジアのスポーツ文化大臣のニカ・ルルアはチームがオリンピックに留まることを発表した。開会式では、残された7人の選手たちは腕に喪章をつけて行進、入場行進が終わるとBCプレイス・スタジアムを後にした。彼らは観客からスタンディング・オベーションで迎えられ、1分間の黙祷が行われた。また、オリンピック旗掲揚後、カナダ国旗とともに半旗とするなどの措置もとられた。

 この時点でIOCのジャック・ロゲ会長は記者会見を開いたがリュージュ競技の延期や中止の可能性については明言せず、国際リュージュ連盟は事故原因を調査したがコースの安全性には問題がないという結論に達したため、予定通り13日から競技を開始することを決定し、実施された。

 その後彼の死はコースの設計ミスではないと結論づけられたが、最高速を抑えるためにスタート位置を下げ、最終コーナーの壁を高くして氷の表面を変更することとなった。

 2010年2月12日死去(享年21)


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